家計のキャッシュフロー表（簡易版） あなたの家計の傾向をキャッシュフロー表（簡易版）で、チェックしてみましょう。 このキャッスフロー表（簡易版）＜以下、ＣＦ表（簡易版）＞の目的は（１）家計破たんを事前に防止する。（２）人生に使えるお金を把握し、有意義な人生をおくること。の二つです。 （１） 家計破たんとはこのＣＦ表（簡易版）では、生活をしていく過程で、預貯金などの流動性資産が枯渇する状況になることです。 ＣＦ表（簡易版）では流動性資産がマイナスになった年度で、表は終わります。“ドカン”と音をたてて、人生設計が崩れるからです。 　 　ＣＦ表（簡易版）では流動性資産がマイナスにならない限り、あなたが１００歳まで表を作成します。もし、それ以前に、表が終わってしまったら、特に、あなたの平均余命前に終わってしまったら、表を戻して、算入した数字の見直しをして下さい。もちろん、削れるものからです。ある人などは、食費を切りつめても、譲れないものがあるという人もいるのですが、それは推奨することは出来ません。基本的には削れるものとは、生活の上で差しさわりのないものです。 （２）ＣＦ表（簡易版）では、流動性資産がマイナスにならない限り、あなたが１００歳までの表を作成します。でも、その段階で、お葬式の費用やお子様やお孫さんのために残す資産、あるいはあなたが必要と感じているもの以上に貯まっているとしたら、それはあなたが、自分で稼いだお金を有意義に使わない人生設計をしていたということです。是非、あなたがしたいということに、チャレンジして下さい。「画面１２」の表に必要経費を書き込むなどしても、最終的に家計破たんにならなければ、大丈夫です。 　　 　　　　　　　　　　　 (注)資産には流動性資産と非流動性資産とがあります。流動性資産とは預貯金など、望めばすぐに現金化できる資産です。対する非流動性資産とは不動産のように、通常、現金化には煩雑な手続きと時間がかかるものをいいます。すぐに売買できるとは限らないものです。では、なぜ、流動性資産がマイナスになっただけで、家計破たんとしているかと言えば、例えば、下流老人と呼ばれる人たちの中には、自分の自宅（不動産）があるにもかかわらず、生活苦にあえいでいる人も多いからです。不動産を売ればよいではないか。不動産を担保に金を借りればよいではないかと言われるかもしれませんが、不動産売却には時間も経費も掛かります。売ったら、売ったで、新たに賃貸費用なども生まれます。借金をしたら、今度は返済に苦しむ時がまたくまにやって来るかもしれません。いづれにしても、人生設計が、狂うことになるのです。 （注２）ＣＦ表（簡易版）は私達ＦＰが個々の皆様と対面して、作成する家計のキャッシュフロー表とは違い、基本的には大多数の日本人の家計で使われている平均数字をもとに、作表しています。また、表作成時の煩雑化を防ぐ目的から、本来なら、必要な数字も割愛している場合もあります。ですから、この表の見方はご自分の家計の傾向をつかむことです。そのうえで、詳細なキャッシュフロー表をご希望の皆様は、ぜひ、当事務所にご相談ください。