家計のキャッシュフロー表


第3章 第3の罠、節約が目的化すること。
テレビでこんなコマーシャルをやっていました。ある生命保険会社のコマーシャルです。「これなら、少しは子供たちに残せるんじゃないか。」子供に、さんざん、世話になった親なら、心温まる話かもしれませんが、大家族主義から変化して、核家族化した現在の日本では、あまり好ましい話ではありません。そんな保険料を支払えるのなら、月に一度、おいしい食事をレストランでした方がよいでしょう。なぜ、こんなこと言うのかと言えば、片方で、貯金もない家族が増えているのに対して、貯蓄をし過ぎている家族もあるからです。ある意味、貯蓄が趣味というご家庭です。

もちろん、それぞれのご家庭の事情により、蓄えを残さなければならないということはあるかもしれません。ですが、あなたが生まれてきた理由は、あなたの子孫のためだけではないはずです。あなたには、どうしても、この人生のうちに、絶対にやり残しておきたいということがあるはずです。それが明白になっている方は、すべてを投げうっても、本来は行うべきなのですが、その行為が身勝手なものであったり、家族のことを無視したりするようなものでは、成し遂げることは出来ませんし、周りに不幸をまき散らします。だから、ある程度の貯蓄が必要で、それ以上のお金は、自分のために、出来れば、あなたの人生の目的のために使うべきです。成功した多くの識者は、社会のために尽くせと話します。でも、そんな大きなことはさておいても、せっかく、あなたが稼いだものなのです。お葬式の費用やお子様やお孫さんのために最低限の残さなければならないもの、あるいはあなたがこれからの人生に必要だと感じているもの以上に貯まっているとしたら、それはご自分の楽しみとして使うべきです。

では、どのくらいの貯金をしておくべきなのでしょうか。適当な貯金額とはいくらなのでしょうか。ここでいう貯金額とは流動性の資産のことを指します。不動産などの評価額は含みません。私は、その人の年収額くらいの貯金額は必要だと考えています。年収の多い人は多くなりますし、同じ人でも、サラリーマン時代と年期生活に入った時では、必要額は変わってきます。

ここに面白い統計資料があります。私のコラムの中の記事です。
「私達はお金がたくさんあれば、あるほど、幸せであるはずだと思っている人が多いようですが、実は、そんなことはありません。多すぎても、不幸せだとは言いませんが、比例して、幸せになることは無いのです。内閣府が平成26年2月に発表した『人々の幸福感と所得について(中長期、マクロ的観点からの分析2)』で、年収と幸福度の関係を調べています。それによれば、年収400万円と1,000万円で大きく区切りがあるようです。世帯年収400万円までは金額に比例して幸福度が上がっていきます。やはり、低収入は人々を幸せにはしません。ところが、400万円を超え、1,000万円近くの収入のある人たちの幸福度には、それほどの差はありません。同じような幸福度なので、500万円の人も、700万円の人も、妬みもなく、友人として付き合えます。ところが、1,000万円を超えると再び幸福度は上がります。ですが、1,200万円を超え、1,400万円以上になると、徐々に幸福度は下がっていきます。その年収を維持するためのストレスが、家庭にも、身体にも、ストレスとなって、あらわれてくるのかもしれません。これはたぶん、貯蓄にもいえるのかもしれません。ある程度の貯蓄は絶対に必要ですが、貯蓄のための貯蓄が過ぎると、何のための人生かと言わざるを得なくなります。お金は自分のために使ってこそ、幸せをもたらすのです。(人を幸せにする年収。2017.05.25)」

無収では不幸せのどん底かもしれませんが、年収が多いからと言って、幸せになるというものではありません。同じように、貯金額も同じです。まったくないという状況は、幸せな家庭は破たんします。それは独身者でも同じです。ですが、貯金が多ければ、安心かと言えば、そうではありません。少なくとも、そこにエネルギーが注がれるので、ひずみは間違いなく生じるでしょう。幸せ度から言えば、マイナスです。お金は使うためにあるので、貯めるためにあるのではありません。

人生のある時期には、不動産投資とか、株や債券などへの投資をすることも悪くありません。何度も言いますが、人生の目的のために、お金は必要で、それを稼ぐことも、ある時期には大事なのです。例えば、サラリーマン時代に、面白くない人生だと思っていても、それで得た資金を元に、あなたは自分が目指す会社を興すことができるかもしれません。定年後に、夢であった海外旅行を行くことができるかもしれません。そのような体験は絶対に、その後の人生を有意義なものとするのです。

私の提案は二つです。一つは、もし、今のあなたの貯蓄額が年収に満たない場合には、出来るだけ、早めに、家計を見直して、貯蓄額を年収分まで、引き上げてください。年収分くらいあれば、どのような事態が生じても、1年は耐えることができるということです。その間に、その後の対策を立てることもできるのです。

二つ目は、家計のキャッシュフロー表、=その簡易版が当社のHP上にあります。ご自分で、試行するものなので、自由に、遊び感覚で、試してください。= そのキャッシュフロ−表の貯蓄額があなたの平均余命を超えても、潤沢にある場合、例えば、86歳時のあなたの貯蓄額が何千万もあるようなら、これは明らかに、人生設計のミスです。何千万というのは大きすぎるかもしれません。基本はあなたの年収以上の額がある場合には、ぜひ、キャッシュフロー表を見直して、あなたの人生設計を見直してください。



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