家計のキャッシュフロー表


第1章 キャッシュフロー表って何?

1.家計簿の目線からキャシュフロー表の目線へ。
まず、キャシュフロー表とは何かというところからご説明しましょう。
皆さんは家計簿をつけていますか。立派な製本の形式をとっているか、あるいは新聞広告の裏を使っているかはともかく、誰もが頭の中で、家の家計がどうなっているかを考えていますよね。普通の人ならば、だいたい様子、例えば、月の食費には幾ら使っているとか。基本的な生活費は10万円だとかという大枠の数字を把握していて、今月は少し楽だから家族みんなで、焼肉屋に行こうとか、子供に新しいテレビゲームを買ってやろうとか、あるいは思い切ってゴルフセットを奮発してもいいだろうとか、皆さん方はそれぞれのやり方で家計のやりくりをしているわけです。でも、家計簿というのは、現在の、しかもほんの一瞬の家計の状況を知ることだけなので、もう少し大きな出費となると、財布だけではおさまりきれません。銀行や郵便局に預けている預貯金の額、あるいは持ち株の価格などを思い浮かべて、出来るかなとか、出来ないなとか考えるわけです。では、さらに、広げて、10年後までには絶対にしたいと思っていることや、こうなるはずだがどうしたらよいだろうかと悩んでいる場合はどうでしょうか。現在の財布の中身や預貯金とだけ相談するでしょうか。しませんよね。常識的な人だったら、これからの収入も合わせて考えるわけです。毎月3000円ずつ貯めれば36万円になる。それで買えるはずだと考えるのです。でも、10年間というのは、長い年月です。それに、「今」というとても短い時間と違って、10年間の間には、私たち自身が想定もしていなかった出来事が起こります。あるいは想定しなければならなかったことも起こるのです。だから、ひとつのことだけを考えていれば良いというわけにはいきません。色々なこと。例えば、子供の成長とか。家の老朽化とか、親の介護の心配とか。私たちを取り巻く、様々なことをすべて想定して、その上に立って、あなたのしたいことが実現できるかどうかを考えなければならないのです。家計簿の世界なら、身近な出来事も思いつくのですが、長い時間の世界のことです。歳をとった自分の姿など、想像したくもありませんから、これがどうしても陥りやすい罠となるのです。

2.多くの人は、未来は分からないと言います。でも、経済的に言えば、その90%程度の未来は分かっているのです。私たちは生まれて、育って、幼稚園や保育園に行き、小学校、中学校、高等学校と進み、多くの人は大学へと進学するはずです。この学費、授業料などは必然的に出ていくお金です。それを誰が出すかと言えば、普通の家庭では、親ということになります。逆に言えば、子供を持つ親ならば、教育費を払う未来があるのです。そして、お子さんが育って来れば、不動産の心配もしなければなりません。子供部屋のある家を購入しようと考えるかもしれません。自分にもしものことがあれば、奥さんや子供はどうなるのだろうと心配になれば、生命保険も掛けるでしょう。楽しい家族のひと時のためには、車も欲しいと思うかもしれません。そして、何よりも、あなたは毎日の食費を含めた生活費を工面しなければならないのです。さて、お子さんも大学を出て、就職するでしょう。そうなれば、基本的には、子供は親から独立します。子供があなたの生活を見てくれるなどという未来は現在ではありません。あるかもしれませんが、想定しない方が良いでしょう。でも、お子さんが30歳近くになれば、結婚すると考えるべきです。結婚すれば、お孫さんが1年後には生まれるでしょう。そうなれば、お孫さんは可愛いので、色々な出費をしたくなります。でも、そのころはあなたの年齢も50歳になっているはずです。そろそろ、退職後の生活も考えなければなりません。年を取るということは、体も弱ってくるということです。病気の一つも抱えるようになり、医療費などもかさむようになります。そして、誰もが必ず迎える死の瞬間も来ます。お葬式やお墓の心配も生きている間にしなければならないのです。つまり、私たちが人生を歩むことにかかるお金は多くの部分はすでに決まっているのです。そのお金の額はたぶん、あなたの人生に支払う金額の90%を占めるに違いありません。

3.この人生の基本線をはみ出すものが、残りの10%になるのですが、それはどんなものがあるでしょうか。それこそが、多くの人を将来的に不安にさせているものだと思います。例えば、大病を患う。交通事故などに会い莫大な損害金を支払わなければならなくなる。この前の東日本大震災のような大津波に出会う。会社が倒産する。失業する・・・。このようなマイナスイメージのことではないでしょうか。でも、人生のバランスで言えば、マイナスがあるのであれば、同じくらいの確率で、プラスのこともあるはずです。思いのほかに健康で、医療費などほとんど使わない人生をおくるかもしれません。株で大儲けをするかもしれません。持っていた不動産がものすごい値上がりをするかもしれません。ですから、残りの10%については、そのような状況になった時に、どのようにするか、その時の資産などを最大限に活用して、対処する以外にないのです。でも、私たちは、日本国に住んでいます。大災害が起これば、政府をはじめ、多くの救済制度があります。病気になっても、健康保険に加入してさえいれば、大きな負担が無く済むことも多いのです。残りの10%のために、思い悩むよりも、確実な90%の支出について、対処していく方が人生を確かなものにすることができるのです。インフレが想定を覆すかもしれませんが、その時には、給料も上がるだろうし、確実に不動産も預貯金金利も上がるのです。

4.その90%の未来の出費を想定していく上で、重要なツールとなるのが、キャッシュフロー表です。キャッシュフロー表はこれからのあなたの家族の収入と支出、さらに資産の増減をグラフ化します。収入の基本はあなたの収入です。サラリーマンであれば給料だし、奥さんがアルバイトなどをして、家計を支えている家庭であれば、その金額も加わります。支出は先ほど申し上げたように、色々なものです。ただ、あなたの年齢などによって、変わってきます。若い人は良く食べるでしょうが、年を取れば、量より質に変化します。生活に必要なものの種類も変わってきます。支出こそ、あなたの人生の中身を決めることなのですから、未来の支出については、楽しみながら、考えられたらいかがでしょうか。その収入と支出の差が収支です。収支は黒字であることが大事ですが、毎年毎年、黒字である必要はありません。ある時に、思い切って、貯蓄を取り崩すこともあります。楽しみしていた海外旅行を3年後にするということもあるだろうと思います。ただ、後で述べますが、蓄えていた預貯金が底をつくという事態だけは避けねばなりません。流動性資産と言いますが、いつでもお金にできる資産が底をついたことを、家計破たんと言います。是非、それだけは避けねばなりません。


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